15時57分06秒 [ソフトウェア]
私の友人がメーラとして「Windows Liveメール」を使っていました。
これは、Microsoftが無償配布していた「Windows Essentials」というソフトウェアセットに含まれているメーラなのですが、今年の頭で公開が終了してしまいました。
その友人が、Windows10搭載の新PCを購入したそうなんですけども、新PCに同じメール環境を構築しようと思ったところ、既にWindows Liveメールが手に入らなくなっており困っていました。(^_^;)
新PCには、Microsoft Officeが搭載されていて、メーラとしてはOutlookが用意されています。
しかし、話によると「Windows LiveメールのデータをエクスポートしてもOutlookへインポートできなかった」とのこと。これは方法がマズかったからであって、実はちゃんとインポート可能なんですけども。
その辺も含めて、新しいWindows10 PC上でメール環境を用意する、以下の3つの選択肢をアドバイスしました。
私はメーラにThunderbirdを使っているので、お勧めは(3)なんですけども。^^;
以下は、上記1~3の詳細です。
Microsoft自身は「Windows Liveメール」の配布を終了してしまいましたが、それでもまだWindows10へ強引にWindows Liveメールをインストールする方法はあります。
詳しい方法は、以下のブログ記事に画面イメージ付きで解説されていましたので、それを読むのが分かりやすいです。^^;
■windows10にWindows Liveメール2012をインストールする(@パソコンりかばり堂本舗)
世の中のウェブサイトを、過去バージョンも含めてことごとく保管している「Internet Archive」というサイトには、Windows Liveメールのインストーラもアーカイブされており、そこ経由でなら今でもダウンロードできるとのこと。
上記ページの解説によると、「Windows Liveメール」はWindows10でも動作するようですから、それを使い続けるのも1つの方法でしょう。
インストール時にちょっとした選択肢の工夫とかが必要っぽいので、詳しくは上記のページをご参照下さい。
とはいえ、もはやWindows Liveメールがサポートされなくなった点に変わりはないので、このような機会に乗り換えを検討するのも良いとは思います。
なお、Windows Liveメールを使い続ける選択肢を採用する場合、Windows Liveメールが「過去のメーラ」扱いになればなるほど、将来的に他のメーラへのインポート手段がなくなる可能性が出てきそうなので注意が必要です。
個人的には大してお勧めはしませんが、これがたぶんMicrosoftが望んでいる正攻法でしょうね。(^_^;)
新PCにプリインストールされているMicrosoft Officeに含まれているOutlookを後継メーラとして使うことができます。
Windows LiveメールのデータをOutlookへ移す(=インポートする)方法は、以下のNECサイトで詳しい画面イメージと共に解説されています。
■Windows Liveメール(2012)のメールデータをOutlook 2016に移行する方法(@NEC LAVIE公式サイト)
ポイントは、Windows Liveメール側でデータをエクスポートする際に、「Microsoft Exchange」という形式を選択してファイルに出力することです。
データ形式を「Windows Liveメール」のままでエクスポートしてしまうと、Outlookへはインポートできないようです。
私が個人的にお勧めするのは、メーラをThunderbird(サンダーバード)に乗り換える方法です。(^_^;)
Thunderbirdは、ブラウザのFirefoxを開発しているMozilla製のメーラで、無料でダウンロードして利用できます。
Thunderbirdなら、(アドオンを使えば)Windows Live Mailからもデータをインポートできます。
そもそも「Windows Liveメール」を使っていた方々は、その前のWindows XP時代には標準のメーラ「Outlook Express」を使っていたのではないかと思います。
Thunderbirdの画面構成はOutlook Expressとも似た感じなので、見やすくて使いやすいでしょう。
個人的には、メールの実態ファイルが「1フォルダ1ファイル」で管理されていて、複数PCで同期を取りやすい点も気に入っています。
そんなThunderbirdは、公式サイト https://www.mozilla.org/ja/thunderbird/ からダウンロードできます。
インストールすればすぐに使えますが、ここでの本題は「Windows Liveメールからのインポート」ですね。
それは以下のページや記事で紹介されています。
■Windows Mail メッセージのインポート(Moziila公式サポートページの短い解説):
■Windows Live Mail(Liveメール) を 簡単にThunderbird(サンダーバード)に移行する方法(@有限会社ケンシステム)
後者のブログ記事の方が、画面イメージ付きで分かりやすいです。
メーラのThunderbirdは、ブラウザのFirefoxと同じようにアドオンで機能を追加できます。
Thunderbird上からアドオンを探したりインストールしたりもできるのですが、「Windows Liveメールからデータをインポートするためのアドオンである『ImportExportTools』」はどうもその方法ではインストールできないので、上記のページに書かれている方法を使って、「ローカルにダウンロードしたアドオンファイル」を使ってのインストール操作が必要です。その点がやや面倒ではありますね。まあ、最初の1回だけの話なので、頑張って下さい。^^;
というわけで、以上、Windows LiveメールのユーザがWindows10に移行する際の選択肢3つでした。
Windows環境に限りませんが、メーラはOSメーカー以外が開発しているのを使うのが吉な気がします。
OSメーカーが開発していると、OSのアップグレードに併せて勝手にいろいろ仕様が変わったり、新しいメーラへの移行が促されたりしますよね。
サードパーティ製のメーラを使っておけば、OSが変わっても従来のインターフェイスのまま使える可能性が高いでしょう。もちろん、開発が継続されるかどうかは開発元の大きさやユーザの多さ次第ではありますが。
その点、Thunderbirdは昔からユーザ数も多いですし、Moziilaによる(?)オープンソースで開発されているメーラなので、今後に現れる新環境でも使い続けられる可能性は高そうに思います。(と言いつつ、将来的には開発プロジェクトをMoziilaから独立させるという話もありましたが。^^;)
何にせよ、メーラみたいに日常的に使う連絡手段は、とにかく使い慣れたインターフェイスで使い続けられることが最も重要だとは思います。
この日記へのコメントはお気軽に! コメント数:11件
(前の記事) « 構築中のウェブサイトで自分以外にはメンテ中の表示を見せる方法
前後のエントリ
< 旧 / 新 >
西浦さん、コメントありがとうございます。
情報がお役に立ったようで良かったです。
Windows Liveメールのユーザ数はまだまだ多そうですね。^^;
投稿者 にしし : 2019年02月10日 15:26
西村様
記事を読ませて頂き、私は今まで使っていなかったOL10にデータ転送をしました。転送は無事に出来ましたが、
1. OLデータファイルに転送されました。新しく送受信をするメールアカウントには転送が不可なのでしょうか?
2. 現在、Windows live mailとOL2010の両方でメールを受信しているのですが、Windows live mailでは受信出来ているのに、OL2010では受信出来てい ないメールが時々あります。何か理由があるのでしょうか?
教えて頂ければありがたいです。よろしくお願いします。
投稿者 宿口国治 : 2019年07月30日 14:20
OLというのは、Outlookのことですね?
メールサーバから消えているわけでもないのに特定のメーラだけで受信ができないメールが存在する……という場合は、フィルタリング機能の影響がありそうな気がします。例えば、Outlook側の「迷惑メール」フォルダに自動分類されているとか。
受信トレイ以外のフォルダも覗いてみて下さい。
投稿者 にしし : 2019年07月31日 22:58
Tbのアドオンが68.3に対応していないとかで跳ねられてしまいました・・・
DLページにも動作環境60.*0とか書いているので、アドオン作者さんの対応待ちですかね・・・
投稿者 awaso : 2019年12月14日 13:57
アドオンの説明英文を読むと「ImportExportTools」はThunderbird 60まで用ですが、Ver.60以降用として「ImportExportTools NG」という新しいアドオンがリリースされているようですね。こちらは「Works with Thunderbird 60.0 - 69.*」と書かれていたので最新版でも大丈夫そうです。
投稿者 にしし : 2019年12月16日 22:16
素人なので単純な質問でも宜しいでしょうか?つい最近Windows10のPCを手に入れましたので今まで使っていました古いWindows7のPCから必要な物を移行しようとしています。メールも今まで使っていたWindows live mailが使いたくて(過去のやり取りも個人フォルダー内に格納していますので)この記事を見てやった~と思いました。ところでWindows10に元々標準?でインストールされているメイラーのOutlookと新たにそこにインストールされるWindows live mailとがWindows10内で同時に機能していても問題は無いのでしょうか?送られてくるメールはこの両方に取り込まれると解釈してよいのですか?教えてく下さい。
投稿者 タカノヨシアキ : 2020年06月02日 20:02
タカノヨシアキさん、こんにちは。
①Windows10標準メーラである「メール」、②Microsoft Officeに付属している「Outlook」、③自力でセットアップすると使える「Windows Liveメール」の3つを同時に使うことは可能です。しかし、それぞれ設定は別々なので、3つのソフトに同じメールが届くわけではありません。あくまでも「既存環境から設定を移行したソフトにメールが届く」だけです。(もちろん、3つのソフトにすべて同じ受信設定をすれば、3つに届きますが。)
投稿者 にしし : 2020年06月04日 17:15
ご親切にご回答有難うございました。重ねてお聞きしたいのですが
質問)
PCを2台使用してそれぞれWiFiでプロバイダーに同時に接続し、1台は古いままのPCでWin Live Mailで受信しもう1台(新しいWin 10)ではWin 10に標準搭載のMailを使用した場合、送られてくるメールは2台のPCのそれぞれのメーラーに同じように「受信メール」として格納されるのでしょうか?
投稿者 タカノヨシアキ : 2020年06月06日 20:20
それも設定次第です。もし「古いPCのWindows Liveメール」または「新しいWin10側のメーラ」のどちらかで『受信したメールをサーバから削除する』設定にしてある場合、そのメーラで受信した時点でメールサーバのメールボックスからはメールが消えますので、もう片方では受信できません。逆に、双方のメーラが共に『受信してもメールをサーバから削除しない』設定にしてある場合は、双方で同じメールを受信できるものの、いつまで経ってもメールがサーバから消えないので、やがてメールボックスが満杯になってしまう問題があります。ただし、「基本は『サーバ上に残しておく』ものの、メーラ上でメールを削除すると、サーバからもそのメールを消す」というような運用方法も可能なので、そういう方法を使うなら問題ないかもしれません。(メールサーバ上でメールボックスとして提供されている総容量次第ですが。)
なので、「複数のPCで共用できるかどうか」・「複数のメーラで共用できるかどうか」は、どれも『設定次第』というのが答えになります。(^_^;) どの方法にもメリットとデメリットがありますので、お望みの形態に合わせて選択なさると良いと思います。
投稿者 にしし : 2020年06月06日 22:13
最近では、届いたメールをすべてメールサーバ上に残しておいて、複数のアプリで同じメールボックスを共用できるIMAP4が主流なのかな、という気はします。昔からメールを使ってきている方々は、届いたメールをすべてローカルにダウンロードするPOP3をお使いのケースが多いのではないかと思いますけども。最近はメールボックスのサイズが大きいので、届いたメールをすべてサーバ上に残しておく運用でも容量が足りなくなるケースはあまりないのかも知れませんねー。(私は今でもPOP3で受信しているのですが。)
投稿者 にしし : 2020年06月13日 14:26
コメント数: 11件
メールデータの移行ができず、完全に行き詰まっていた時に見つけました。お陰さまで無事データ移行が完了出来ました。
どうもありがとうございました。
投稿者 西浦 : 2019年02月09日 21:21