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Presented by Nishishi via Movable Type. Last Updated: 2023/01/27. 22:59:58.

廉価な公式iOS端末はもう出ないのだろうか(iPod touchは現在の第7世代で終わってしまう)

廉価なiOS端末として重宝してきたiPod touch

昨今のiPhoneの価格からすると信じがたいかもしれませんが、iPhoneとまったく同じiOSが動作しているApple製モバイル端末なのに、iPod touchは2万円台から購入できたんですよね。
現在の最新端末は、2019年に発売された第7世代iPod touchで、ストレージ容量が一番下のモデルだとだいたい2万2千円くらいで買えました。(私が調達したのは2019年6月で、そのときの話は「6年ぶりにiOS端末を新調。第7世代iPod touchを手に入れた!」に書いています。)

iPod touchは、iOSでの動作確認をする目的で、廉価なiOS端末としてとてもとても重宝してきました。
iPhoneとの大きな違いは、主に「電話機能がない」・「GPS機能がない」・「SIMが挿せない」という3点ですが、まあ要するに「Wi-Fi接続専用でスマートフォンサイズのiOSタブレット」と解釈すれば全然不便はありません。

そんなiPod touchですが、Appleは昨年(2022年)5月に、在庫限りで販売(製造)を終わるとアナウンスしました
iPod touchは現在の第7世代で終わってしまうようです。
んぎゃあー……。_(┐「ε:)_

Appleとしては、あくまでも携帯音楽プレーヤーの延長でしかなかったのか

「iPod touch」に含まれる「iPod」という名称からは、携帯音楽プレーヤーのiPodを思い浮かべられるかもしれませんが、(初代iPhoneに似た筐体で、iPhoneと同じiOSが動作している点からも明らかですが)どう考えても近いのはiPhoneの方です。
世間のユーザは当然「電話とGPSを省いた廉価版iPhone」みたいな感じで認識していたと思うのですけども、先のCNETの記事によると、Apple的にはあくまでも「携帯音楽プレーヤー」だったということなんでしょうかね……。まあ、名称に「iPod」を含んでいるわけですしね……。

「携帯音楽プレーヤー」という認識だったからこそ、2万円台で買える価格設定だったのかもしれませんが。

わりと需要はあったと思うのですけどもね。
今の時代、スマートフォンを全然フォン(=電話)として使わない人々もたくさん居るでしょうから、「電話機能はなくても良いわ」という人も多いでしょうし。iPhoneだって、データ通信専用SIMを挿して使っている人々もたくさん居るでしょうし。

そういう場合で、SIMが挿せなくても良くて(=通信手段がWi-Fiだけで良くて)、GPS機能が要らないなら(※GPSがなくてもWi-Fiでおおよその位置は把握できるので地図アプリは動作します。方位磁石もないために「向き」を取得できませんから、表示される地図は常に「画面の上側が北」で固定されますけども)iPod touchで充分なんですよね。

まあ、Appleとしては、まさにその「安いiOS端末」をリリースしたくないからこその廃止なのかもしれませんけども。

うーむ、終わってしまうのか、iPod touch……。
いま使っている第7世代iPod touchがいきなり使えなくなるわけではありませんから、もちろんまだiOS端末としては使えるのですが、最新のiOS16ではサポート外になってしまったので、もはや「最新のiOS端末」としては使えません。

とにかく公式に安い端末だったので

「次はiPhoneの安いモデルを買えば良いだけでは?」と思われるかもしれませんが、端末の感じが一番近い(つまり廉価版iPhoneのような位置づけの)iPhoneSEでも今では6万円くらいしますからね……。2万円台から買えたiPod touchとは価格が全然違います。(もっとも、現在の円安からすると、もし第8世代iPod touchが出たとしても2万2千円では販売されなかったかもしれませんが。^^;)

「じゃあAndroidにすれば?」と思われるかも知れませんが、そうではなくて、私の職業ではiOSとAndroid OSの両方で動作確認をする必要があるので、両方の端末が同時に必要なのです。まあ、そうは言ってもアプリを開発しているわけではないので、必要なのはブラウザだけなんですが。^^;

同様の理由で、中古端末もあまり意味がない可能性があります。中古の整備品とかだと販売価格はずいぶん安いですが、発売から結構経っているモデルだと、その分バージョンアップできるOSバージョンに早く限界が来ますからね。価格が安くても、動作確認用途に使える期間が短いなら、トータルでは安くない可能性がありますから。まあ、中古と一口に言っても様々ですから、確かなことは言えませんけども。

なので、Apple公式で最初から安い価格設定のiOS端末であるiPod touchはありがたかったんですよね……。

普段使いのモバイル端末としても良かった

もちろん、動作確認用途だけではなくて普段からモバイル端末として使っていました。
使用感としては、画面の端がしっかり四角い点が良いですね。^^;
端末そのものの端はカーブしているんですが、画面が端末の端っこまでは存在しないので、画面そのものは四角です。画面の四隅がちゃんと端まで見えます。

この「画面の端がカーブしておらず端まで四角く表示される点」は私の中では評価が高いです。きっちり端っこまで見たいので!!
(ただ、動作確認という本来の用途を考えれば、むしろ大多数のiOS端末と同じように端が丸められている状態で見る方が良いのではないか、という意見もあるかもしれませんけども。^^;)

あとは、やはりとても小型(Webの表示は横幅320px/液晶のドットとしては高精細2倍で横640ドット)なので、軽くて片手で扱いやすい点も良いでしょうか。
物理SIMを挿せない端末だという点は、SIMを挿入する空間が不要ということでもありますから、(その影響なのかどうかは分かりませんけども)筐体がずーいぶん薄いのも良い感じです。

今、物理的なイヤホン端子があるスマートフォンはもしかしたら少ないのではないかなと思うのですけども、iPod touchの筐体は初代から変わらないので(というかApple的には「携帯音楽プレーヤーだから」かも知れませんが)3.5mmイヤホン端子があります。端子があります、というか、製品にイヤホンもセットで添付されていたような気もします(うろ覚え)。どうだったかな。Amazonの商品写真にはイヤホン(EarPods)も写っていますね。イヤホン端子があるとヘッドホンを有線で接続できるので重宝していました。

廉価なiOS端末はなくなってしまうのか?

iPod touchの製造が終了してしまっても、要は安いiOS端末が出てくれれば良いわけです。
……が、今のところそういう話はないですね。
まあ、Appleにとってそうするメリットがないでしょうしねえ……。ユーザ総数が少なくて、方々にアプローチしないといけないならともかく、そうではないわけですから。

電話としては使わない2台目、3台目需要みたいなのを考慮して、iPhone SE をもっと廉価にしたバージョンとかを製造してくれるとありがたいのですけども。冒頭でも言いましたが、要するに「スマートフォンと同じサイズのタブレット」という位置づけにも需要はあると思うのですけどもね。
とはいえ、製品名称に「Phone」の文字列を含んでおきながら「電話機能を省略」とかちょっとできなさそうな気はしますが……。(^_^;;;
iPad microとか、どうですかね?^^;
smart iPad とか?

▼それ以前に、iPhone SEの存在すらも危ぶまれる?

ただ、昨日(2023/1/7)にはGIGAZINEで「Appleが第4世代「iPhone SE」の発売をキャンセルしたと報じられる」という記事が出ていて、もっと廉価な端末どころか、iPhoneシリーズの中でも廉価版的な位置付けであるiPhoneSEすらも後継機が出るのかどうか危うい感じになりつつあるような感じもあるんですが……。

「ローエンドモデルの売れ行きが悪いからではないか」と推測されているので、多くのiOSユーザはそもそも廉価版の存在を望んでいないということなんでしょうか。まあ、その端末1つをメインに使う場合を考えれば、ロースペックは選択しなさそうな気はしますけどもね……。2台目のサブ機として廉価版を調達しよう、みたいな需要って(世界全体で考えると)そんなにはないんでしょうか(?)。

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著者紹介


にしし(西村文宏)

にししでございます。本書いたり記事書いたりしてます。あと萌えたり。著書5冊発売中です(Web製作系4冊+小説1冊)。著書や記事は「西村文宏」名義。記事は主にAll Aboutで連載。本の最新刊は2011年3月に発売されたライトノベルでございますよ。

Twitter:にしし/西村文宏
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