18時16分15秒 [健康]
プレコール鼻炎カプセルの代替薬を探した
私の花粉の症状を極めて良く抑えてくれるので重宝していた「プレコール鼻炎カプセル」が製造終了してしまっていた
今年の春の花粉飛散量は昨年の12倍だったそうですね……。
いくら花粉症とはいえ、昨年はマスクをしていれば花見に公園を歩いても全然大丈夫だったのですけども、今年はほんのちょっと外に出ただけでも大変なことになるのでおかしいな……と思っていたのですが。飛散量が12倍にもなっていたなら納得です。自分の花粉耐性が下がったとかではなくて、花粉の飛散量の方が莫大に増えていたとは……。
で、そんな春の花粉の季節はとっくに終わりましたけども、秋にもまた花粉の季節がやってきますし、もちろん来年の春もそうですから対策は必要です。
どんな薬がよく効くかは人それぞれでしょうけども、私には「プレコール」ブランドの鼻炎薬がとても合っていました。これさえ事前に飲んでおけばほぼ大丈夫という感じで。
▼プレコール持続性鼻炎カプセルL
第一三共の「プレコール」というと一般的には風邪薬だと認識されているかもしれませんが、それとは別に緑色のパッケージで鼻炎に特化した「プレコール持続性鼻炎カプセルL」という薬が長年販売されていまして、これが私の花粉の症状を極めて良く抑えてくれるので重宝していたのです。長年、春秋の花粉の季節に欠かせなかった薬です。
問題は、製造が終了されてしまったことですが。
なんでや……。orz
毎年の必需薬なので買い置きはそこそこあったのですが、今年は花粉症の症状がすごいので、早めに予備を調達しておこうかな……と(4月頃に)思ったのですけども、買えなくなっていて驚きました。
まさかのメーカー製造終了で、販売も終了されていたとは……!
▼なんで製造終了してしまったのかと思ったら
なんで製造終了やねん!? と思ってググったところ、消費者庁のリコール情報サイトに「無水カフェインの溶出性試験結果で製造販売承認書の規格上限を逸脱したため」という理由で回収されていると情報が出ていました。
これが原因で製造自体を終わってしまったのでしょうか?
58万個を自主回収という新聞記事もありました。
第一三共Webの商品ページに掲載されていた自主回収のお知らせによると、昨年の6月以降のすべての製品が対象だとか。
ただ、先の消費者庁のWebに書いてある情報によると、
有効成分の体内への吸収がわずかに速くなる可能性が考えられますが、含量は規格内であることから、有効性または安全性へ影響する可能性は極めて低く、重篤な健康被害が発生する恐れはないと考えております。
とのことなので、別に飲んでも大丈夫っぽいけですけども。
とりあえず、今ある備蓄が尽きたら今後は他の薬を検討せねばなりません。
というわけで、成分が似ている薬を探してみました。以下はその話です。
プレコール持続性鼻炎カプセルLの成分と分量
同じ成分の薬を探すために、まずはプレコール持続性鼻炎カプセルLの成分と分量を見てみました。以下の通りです。
成分 分量 はたらき ① 塩酸プソイドエフェドリン 120mg 鼻粘膜の充血やはれをおさえて鼻づまりを改善します。 ② クロルフェニラミンマレイン酸塩 8mg アレルギー症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみ、なみだ目)をおさえます。 ③ ベラドンナ総アルカロイド 0.4mg 分泌抑制作用により鼻水やなみだ目をおさえます。 ④ グリチルリチン酸 45mg 炎症をおさえ、鼻炎の症状を緩和します。 ⑤ 無水カフェイン 100mg 鼻炎に伴う頭重をやわらげます。 《添加物》トウモロコシデンプン、乳糖、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースCa、エチルセルロース、グリセリン脂肪酸エステル、タルク、青色1号、ゼラチン、ラウリル硫酸Na
メインの成分は「塩酸プソイドエフェドリン」ですね。
これさえ入っていれば良いわけではないでしょうけども、とりあえずその辺から探してみました。
ヒストミン鼻炎カプセルLP(小林薬品工業)
似た薬があれば良いなあ……と思いながら探してみたわけですが、最初に見つけた小林薬品工業製のヒストミン鼻炎カプセルLPという薬が、プレコール持続性鼻炎カプセルLと成分も分量も全く同一で笑いました。^^;
塩酸プソイドエフェドリンを使う場合はこういう構成しかあり得ないのでしょうか?
成分は分量も含めてまったく同じなので表は省略しますが、添加物は下記の通りでした。添加物もほぼ同じです。たぶんカプセルの色が異なる部分だけが違う感じでしょうかね?
《添加物》トウモロコシデンプン、乳糖、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースCa、エチルセルロース、グリセリン脂肪酸エステル、タルク、赤色102号・カラギーナン・ソルビタン脂肪酸エステル
▼(OEM?)ビスティー鼻炎カプセルL(Amazonブランド)
なお、Amazonブランド(PHARMA CHOICE)のビスティー鼻炎カプセルLという薬も、完璧に成分も分量も同一の薬でした。
カプセルの色が同じなので、Amazonブランドのは先の小林薬品工業によるOEM製品なのでしょうかね?
私が検索した時点では、それぞれの価格は下記の通りでした。
- Amazonブランドの方は、1箱54カプセルで1,738円(1カプセルあたり約32.185円)。
1回2カプセルで1日2回なので、1回分は約64.37円、1日分は約128.7円です。) - 小林薬品工業の方は、1箱36カプセルで1,098円(1カプセルあたり30.5円)。こっちの方が微妙に安いですね。
同様に1回2カプセルで1日2回なので、1回分は61円、1日分は122円です。
まあ、薬の販売価格は頻繁に変わりますけどもね。特にAmazonでは。
ベンザ鼻炎薬α(アリナミン製薬)
風邪薬として私がよく使っていたベンザブロックを製造販売しているアリナミン製薬には、「ベンザ鼻炎薬α」という鼻炎薬がありました。
アリナミン製薬は鼻炎薬も製造していたのですね。まあ、風邪薬自体が鼻炎薬を含むわけですから、作っていない方がおかしいかもしれませんが。
このアリナミン製薬の「ベンザ鼻炎薬α」にも塩酸プソイドエフェドリンが使われていました。ただ、成分は「プレコール持続性鼻炎カプセルL」とは微妙にだけ異なっています。具体的には、下表の「➍」の部分だけが異なり、「②」の部分も含有量が異なります。
成分 含量 はたらき ① 塩酸プソイドエフェドリン 120mg 鼻づまりを和らげる ② d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 4mg 鼻水・くしゃみを和らげる ③ ベラドンナ総アルカロイド 0.4mg 鼻水を和らげる ➍ トラネキサム酸 420mg のどの痛みを和らげる ⑤ 無水カフェイン 100mg 頭重を和らげる 《添加物》ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースNa、クロスポビドン、三二酸化鉄、ステアリン酸Mg、トウモロコシデンプン
比較すると、
- 塩酸プソイドエフェドリンの分量は「プレコール持続性鼻炎カプセルL」と同じです。
- ベラドンナ総アルカロイドと、無水カフェインの分量も同じですね。
- クロルフェニラミンマレイン酸塩の分量は半分になっています。
で、特徴的な違いは、グリチルリチン酸(④)の代わりにトラネキサム酸(➍)が含まれていることですね。だから、鼻炎だけでなく喉の痛みにも効くようです。
私の場合、喉が痛くなることはまずないのですけども。
グリチルリチン酸が含まれていないわけですが、まあ、グリチルリチン酸は炎症を抑える目的の成分のようですから、これはなくても大丈夫な気がします。(いや、実際に飲んで試してみないと分かりませんけども。^^;)
なので、「プレコール持続性鼻炎カプセルL」の代わりは「ベンザ鼻炎薬α」でも良さそうですね。たぶん。
添加物は、トウモロコシデンプンとヒドロキシプロピルセルロース以外は異なりますけども、まあ添加物は特に違っていても問題ないですよね?
代替薬まとめ (追記あり)
とりあえず、代替薬の候補として3つ(※その内1つはOEMだとすれば事実上は2つですけども)あれば、今後の花粉の季節もまあ大丈夫でしょう。たぶん。たぶん。
- 小林薬品工業のヒストミン鼻炎カプセルLP
- Amazonブランドのビスティー鼻炎カプセルL
- アリナミン製薬のベンザ鼻炎薬α
▼(追記)
以下の市販薬も、「プレコール持続性鼻炎カプセルL」と成分がまったく同一だと教えて頂きました。(感謝)
また、下記の薬は、含量は異なるものの同じ成分が含まれているようでした。
- 佐藤薬品工業のスックル<鼻炎用>
※ほかにも「プレコール持続性鼻炎カプセルL」と同様の成分な薬があったら教えて下さい。
花粉症の季節は春だけでなく秋にもある!
春は花粉症の症状が出る人々が多いので誰でも分かるとは思いますが、秋にも花粉症の症状は出ます。(というか、何の植物かに限定しなければ、花粉自体は年中どこでも何かが飛んでいるわけですが。)
秋には「季節の変わり目で鼻水が止まらない」というような呟きをTwitterでもちらほら見かけますが、夏から秋の変わり目で鼻水が止まらないという場合、それは気温変化に伴う体調管理の問題ではなくて、花粉症の可能性もあるので注意が必要です。秋にも花粉は飛んでいますからね!
▼アレルゲンの検査をしておくと花粉症なのか何なのか判断しやすい
何らかの症状を訴えて内科クリニック等へ行けば、保険適用でアレルゲンの検査をしてもらえます。私が検査したときの話は「採血してアレルギー(アレルゲン)検査をした結果」(2014年5月29日)に書いていますので参考にして下さい。だいたい(健康保険適用後で)5千円くらいでした。これは2014年の話ですから、今ならもっと多種の判別ができるようになっているかもしれません。
アレルゲンの検査をすると、自分の身体がどんな物質(花粉等)に反応しているのかが分かりますから、「春だけでなく秋に飛んでいる花粉にもやられている!」というような事実がハッキリ分かります。それが分かれば、「体調管理の問題ではない」ということも判断できますから、とにかく予防的に薬を飲んでおくなどして対処ができます。鼻水が止まらないという症状で「季節の変わり目だからだろうな」と思い込んでいそうな人々を目撃する度に思います。知人でなければ特に指摘はしませんけどもね。(^_^;)
というわけで、私の花粉の症状を極めて良く抑えてくれるので重宝していた「プレコール鼻炎カプセル」が製造終了してしまっていたので代替薬を探した話でした。