にしし ふぁくとりー:西村文宏 個人サイト

Presented by Nishishi via Movable Type. Last Updated: 2023/02/02. 00:21:18.

Sakura Scope (2021年09月)

ちょっと倒錯気味な、ただの日記です。(^^;)
これはやばいと思われた場合は、お早めに閲覧を中止されることをお勧め致します。

「破る」の意味は7種類ある

「破る」とは?

以前、親戚の伯母さんが「ビデオデッキの操作を恐る恐るした」という話の中で、「ビデオデッキを破っちゃいかんと思って……」と言っているのを聞いたことがありました。「ビデオデッキを破る」とは方言なのかな……? とそのときは思ったのですけども、調べてみると「破る」という言葉には少なくとも7種類の意味があって、ビデオデッキでも「破る」と言ってもおかしくなさそうなことが分かりました。

「破る」という動詞の代表的な用法は「紙を破る」みたいに薄いものを裂くことでしょうけども、他にも「ドアを破って突入する」とか「金庫を破る」みたいな硬い物でも破れますし、「約束を破る」や「世界記録を破る」みたいな物質ではない物も破れますし、そのほか、静寂を破ったり、沈黙を破ったり、強敵を破ったりもできます。(笑)

というわけで、以下に「破る」の意味をまとめてみました。

▼「破る」の意味1:紙や布などの薄い平らな物を裂いたり穴を開けたりする

これが一番よく思いつかれる「破る」の意味かなと思います。大辞林・明鏡国語辞典では1番目に、広辞苑では2番目の意味として載っていました。
用例は以下のような感じです。

  • 手紙を破る
  • 障子を破る
  • 証書を破る
  • カバーを破る
  • 袋を破る

▼「破る」の意味2:規則や慣例などの守るべき事項に反する

私が次に思いついたのはこの意味でした。大辞林では5番目に、広辞苑では6番目に、明鏡国語辞典では7番目の意味として載っていました。辞書的にはあまり優先度の高い意味ではなさそうな感じですね……。^^;

  • 約束を破る
  • 誓いを破る
  • 協定を破る
  • タブーを破る
  • しきたりを破る

「慣例を破って○○する」とか、「習わしを破って○○する」みたいな用例がありそうな気がします。

▼「破る」の意味3:固い物を突いたり傷つけたりして壊す

私は明確には意識していなかったのですが(だからといって知らなかったわけではないのですけども)、紙みたいな薄っぺらい物体だけでなく、固い物体でも破れますね。広辞苑ではこれが1番目に、大辞林・明鏡国語辞典では2番目の意味として載っていました。つまり、わりと頻度高く使われるのでしょう。

  • 金庫を破る (※金庫の鍵を壊すなどして中身を盗むこと。「金庫破り」なんていう名詞にもなっていますね。)
  • 牢を破る (※牢屋から脱獄すること。脱獄させること。)
  • 土蔵を破る
  • ドアを破る (※例えば「警察がドアを破って突入した」など)
  • 壁を破る

なお、「殻を破る」という表現がありますが、これは大辞林だと「固いものを壊す」方で例示されていましたが、明鏡国語辞典では1番目の「薄い物を裂く」方で例示されていました。破る殻が厚い(硬い)か薄いかは、殻の種類によって異なりそうですね。精神的な「殻」を意味する場合もありそうですし。

冒頭で挙げた、私の伯母が言っていた「ビデオデッキを破る」はこのカテゴリに該当する意味でしょうかね。ただ、上記の例示を見ると、壊すのは壊すのでも「社会的にやっちゃいけないこと」みたいなニュアンスがありそうな気がしてしまいますけども。そこはまあ例示がたまたまそうだったということなんでしょうかね?(^_^;)

▼「破る」の意味4:守備や警備などの抵抗を打ち砕いて通過する

相手の守りをかいくぐって突破する意味でも使われます。大辞林・明鏡国語辞典では3番目に、広辞苑では7番目の意味として載っていました。

  • 警戒網を破る
  • 包囲網を破る
  • 道場を破る (※名詞として「道場破り」なんて言葉もありますね。)
  • 関所を破る (※同様に名詞として「関所破り」という言葉もあります。)
  • セキュリティを破る (※これは先程の「意味3」の用例で紹介している辞典もありました。)

そのほか、野球では「左中間を破ってヒット」というような表現もされると明鏡国語辞典には例示されていました。この場合も「左中間の(守備を)破って球が飛んだ」というような意味ですね。

▼「破る」の意味5:記録を更新したり、勝負事で相手を打ち負かす

競争相手を制したり、記録を塗り替えたりしたときにも「破る」が使われます。明鏡国語辞典では5~6番目に、大辞林では6番目に、広辞苑では8番目の意味として載っていました。

  • 記録を破る
  • 強敵を破る
  • 敵の攻撃を破る
  • 優勝候補を破る (※「横綱を破って優勝」とか「チャンピオンを破って優勝」のような感じでも使われます。)

読み「やぶる」の漢字表記は、広辞苑では「破る」のほかに「敗る」も載っていました。勝負で相手を打ち負かす場合には「敗る」の方が漢字として適切そうな気もします。(そう辞書に書いてあったわけではありませんが。)
なお、明鏡国語辞典では「記録を更新する」意味と、「相手を打ち負かす」意味とは別項目として例示されていました。

勝ったときに「対戦相手を破る」などというよりも、負けたときに「試合に敗れる」のように言う方が使用頻度は高そうな気もします。そして、この場合は間違いなく使う漢字は「」の方ですね。

▼「破る」の意味6:安定していた状態や、成り立っていた物事を乱して崩す

物質ではない抽象的なものに対しても破るという言葉が使われます。大辞林・明鏡国語辞典では4番目に、広辞苑では5番目の意味として載っていました。

  • 静寂を破る (※静まりかえっているところで突然大きな音を立てること。)
  • 沈黙を破る (※それまで長く黙って口を利かずにいたが話し始めること。)
  • 均衡を破る (※取れていた釣り合いを崩すこと。)
  • 型を破る (※「型破り」というような名詞としても使われますね。)

▼「破る」の意味7:他人の心に反する、人の体や心を傷つける

最後に、体や心を傷つける意味でも「破る」が使われると辞書には例示してあったのですけども、個人的にはあまりピンときませんでした。例示も宇治拾遺物語とか源氏物語の文章から引かれていましたから、現代ではもはや使われない用法なのかも知れません。
参考までに各辞典の例示は以下のようなものでした。

  • 広辞苑1:源氏物語(紅葉賀)「まづくねくねしくうらむる人の心やぶらじと思ひて」
  • 広辞苑2:沙石集「身体髪膚をやぶらずして」
  • 大辞林:宇治拾遺「額やぶりて陀羅尼こめたるこそ」

冒頭で大辞林では8つの意味が載っていたと書きましたが、それはこの「他人の心に反する」と「傷つける」が別項目になっていたからです。また、明鏡国語辞典にはこの意味は載っていませんでした。
「額を破る」ってなかなか怖い表現ですね。

なお、「破る」ではなく「破れる」の方だと、「失敗して心に痛手を受ける」という意味で「恋に破れる」という用例が載っていました。

結構いろいろ使われている「破る」

というわけで、「破る」という単語の意味(用例)7種類の紹介でした。
なかなかいろんな意味で使われている単語ですね。

なお、私が参考にした国語辞典は、広辞苑 第7版大辞林4.0明鏡国語辞典第2版です。同じ辞典でも版が異なれば解説や例示は異なると思います。明鏡国語辞典に関しては既に第3版が出ているので、私が参照した第2版とは異なるかもしれません。

どれも、ATOKに搭載してある各電子辞典を使って調べました。ATOKに電子辞典を搭載させると漢字変換中に意味が調べられて激しく便利だという話は、数年前に記事「ググるよりも早く意味を調べられるATOKで、ググらなくなる」あたりに書きましたので、ご興味があればそちらをどうぞ。(╹◡╹)

Windows10のBluetoothでペアリングされているのに接続できない問題を解決した話

Windows10からBluetoothスピーカーを利用するためにBluetoothアダプタを使おうとしたのだけど

「Windows10ではドライバの手動インストールは不要」と宣伝されていたBluetoothアダプタ(IO・DATA製USB-BT40LE)をWindows10のPCにUSB接続してBluetoothスピーカーを使おうとしたところ、下記の2つのステップで躓きました。

  1. まず、BluetoothアダプタがWindows10に認識されない問題。
  2. それを解決してスピーカーとペアリングまでできたものの、接続しようとすると「失敗しました。お使いのbluetoothデバイスが検出可能であることを確認してから、やり直してください。」と表示されて使えない問題。

最終的には両方解決できたのですが。以下はその話です。

しかし、結論から先に述べておきますと、

  1. 一旦Windows8用のドライバをインストールしてから
  2. それをアンインストールして、(つまり何のドライバも入っていない状態に戻して)
  3. Bluetoothアダプタを単独で挿してみたら……

……今度はちゃんと自動でWindows10用ドライバが入ったのか、問題なく使えるようになりました。
おそらく、最初にBluetoothアダプタを挿して認識に失敗した際に、一旦デバイスを完全に削除してから再度試せば良かったのかも知れません。(^_^;)

《目次:》

Windows10に挿しても不明なデバイスと認識されるだけで使えない。

この製品は「Windows10ではドライバのインストール不要で使える」という話だったのですけども、Windows10に挿しても不明なデバイスだと認識されるだけで使えませんでした。

説明書によるとWindows10は「Fall Creators Update」の適用が必要とのことですが、Fall Creators UpdateというのはVer.1709のことなので2017年リリースのアップデートです。私のPCのWindows10はもっと新しいので問題ありません。

付属のCDやサポートWebではWindows XP、7、8用の各デバイスドライバが公開されていましたから、Windows8用のドライバをインストールしてみる手も考えましたが(※結果的にはそれもダメだったのですが)、それ以外に何かスマートな解決策があるのかも知れないと思って、とりあえずIO・DATAのサポートに質問してみることにしました。別に急いで接続したいわけでもありませんでしたし。

IO・DATAのサポートに送った問い合わせ文は下記の通りです。
画像も添付できるようになっていたので、デバイスマネージャーのキャプチャも送ってみました。

本機USB-BT40LEの説明書によるとWindows10では本体をUSBポートに刺すだけで使えるとのことですが、刺してもBluetooth機器だと認識されません(本機USB-BT40LEの青色ランプは光ります)。

Windows10のタスクトレイにBluetoothアイコンが表示されませんし、アクションセンターの「接続」を見ても本機の名称が出てきません。

デバイスマネージャーを開くと、不明なデバイスとして「BCM20702A0」というのが追加されますので、これが本機のことだと思います。しかし、「ドライバーの更新」ボタンを押して「ドライバーを自動的に検索」を押すと一瞬で「このデバイス用のドライバーが見つかりませんでした」という結果になります。また、「コンピューターを参照してドライバーを検索」の方を選択して「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します」をクリックし、「Bluetooth」を選択してから「次へ」を押すとBluetoothのドライバー一覧が出てきますが、製造元欄に「IO・DATA」の名称がありません。(添付の画像ファイルをご参照下さい。)


なお、PC側にBluetooth機能はなく、これまでにBluetooth機器を接続したこともありません。また、本機はPC本体に直接付いているUSB3.0ポートに刺しました。複数あるUSBポートのどこに刺しても状況は同じです。

この状況から、どのように操作すれば、USB-BT40LEがWindows10にBluetoothとして認識されるでしょうか? 操作方法をご教示頂ければ幸いです。(Bluetoothスピーカーに接続して使うつもりでおります。)

デバイスマネージャーを見てもBluetoothアダプタが認識されておらず「ほかのデバイス」欄に不明なデバイスがあるだけ

翌日にIO・DATAから返ってきた返事は下記の通りで、要するに「Windows8用のドライバを試してみてくれ」ということでした。

お問い合わせいただきました件についてですが、一度下記よりダウンロードしたドライバをインストールしてご利用頂けるか、お試し頂けますでしょうか。 https://www.iodata.jp/lib/software/u/1916.htm#Windows%208

やはり、次に試してみることはそれしかないんですね。(^_^;)

Windows8用ドライバを手動インストールしてみたらBluetoothだとは認識された。

ドライバのインストール画面には「WIDCOMM Bluetooth Software」と出ていましたので、どうやら「WIDCOMM」というブランド(名称?)のドライバのようでした。ググってみると他のメーカーでも広く使われているようですね。ブロードコムの製品っぽいです。
インストールしてから念のためにWindows10を再起動。

デバイスマネージャでも、ちゃんと「Bluetooth」という項目が増えて認識されていることが分かりました。
タスクトレイにもBluetoothアイコンが追加されています。
それをダブルクリックすると、Windows10のBluetoothウインドウが開くので、そこから「+Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」を選択し、デバイスの種類から「Bluetooth」を選ぶと、ペアリング可能なBluetooth機器が検索されます。(この時点で、Bluetoothスピーカーの方をペアリング状態にしておく必要があります。)

すると、問題なくBluetoothスピーカーの型番が表示され、選択するとペアリングもできました。
これで、めでたしめでたし……かなと思ったのですが......

ペアリングもできたのだが、接続ができない。『お使いのbluetoothデバイスが検出可能であることを確認してから、やり直してください。』と出る。

ペアリングまではできたのに、いざそのBluetoothスピーカーに接続しようとすると、

失敗しました。お使いのbluetoothデバイスが検出可能であることを確認してから、やり直してください。

というエラーが一瞬で表示されて、接続ができません。

  • Windowsを再起動してもダメ、
  • Bluetoothアダプタを挿し直してもダメ、
  • ペアリングをやり直してもダメ

でした。

▼解決策をググってみたが

なお、ネット上で何か解決策はないかなと思ってググってみると、ほぼ同様の問題に直面している人がMicrosoftコミュニティで質問していました。……が、解決には至らなかったっぽいですね。

Bluetoothの設定はON、オーディオデバイスはペアリング済み までは出来るが、接続しようとすると「失敗しました。お使いのBluetoothデバイスが検出可能であることを確認してから、やり直してください。」と出て接続できません。

  • デバイスを削除して、「+Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」から追加しなおしてもペアリング済みにはなるが接続は出来ない。
  • このPCにBluetoothデバイスを接続するのは初。(オーディオ以外のBluetoothデバイスは持っていない)
  • オーディオデバイスは、SONYのヘッドホン、BOSEのスピーカー、soundcoreのイヤホンの3種類で、いずれも同じ現象が起こる。これらは、iPhoneでは問題なく接続・使用できる。
  • PCメーカのBluetoothドライバの再インストールを行ったが改善せず。

ここでは、Microsoftの公式トラブルシューティング「Windows の Bluetooth の問題を解決する」等が案内されていましたが、解決しなかったようです。

Windows8用ドライバをアンインストールしてから、ドライバなし状態でBluetoothアダプタを挿してみたところ、正しくBluetoothとして認識された。

とりあえず、ドライバを再インストールしてみるかな……と思って、まずは既に入れてあるWindows8用ドライバをアンインストールしました。
で、その段階で一旦「Bluetoothドライバなし状態」になったわけですが、この状態で試しに再度BluetoothアダプタをUSB端子に挿してみたらどうなるのかな……と思ったのでやってみました。

すると、なんと正しくBluetoothとして認識されたではありませんか!^^;;;

Bluetooth項目@デバイスマネージャー

おそらく今度はWindows10用のドライバが正しく自動で入ったのでしょうね。
その状態で、再度アクションセンターから「接続」→(Bluetooth機器名)でペアリングされているスピーカーを選択してみると、あっさり問題なく接続して使えました!
今までの苦労は何だったのかと思うくらい、あっさり繋がりました。

※Bluetoothドライバを一旦アンインストールする前には、ペアリングも解除しておきました。たぶんドライバをアンインストールすればペアリング設定もすべて削除されるのだと思うのですけども、何か設定が残っていてそれがさらに不具合を招いても面倒が増えるだけですので、念のためにペアリング設定も消してからドライバをアンインストールしました。

一旦デバイスを削除してから試せば最も早かったのかもしれない

たぶん、最初にBluetoothアダプタをUSB端子に挿したときに自動でインストールされたドライバが何かおかしくて、一旦デバイスを削除してから再度試せば良かったのかもしれません。

Windows8用のドライバを手動インストールした時点で(うまく動かない状態だった)Windows10用のドライバは上書きされていただろうと思うのですが、Windows8用のドライバをアンインストールしたことで、結果的に「何もドライバがない」状態に戻ったので、再度Bluetoothアダプタを挿したときに(今度は)正しくドライバが入ったのかな、と想像しています。

……Bluetoothってもっと簡単に接続できるもんだと認識していたんですが。(^_^;)
元々Bluetooth機能を内蔵しているPCだとたぶん(タブレットやスマートフォンと同様に)何も気にせず使えるんだとは思いますけどね。^^;

まあ、とりあえず正しく認識されて使えるようになったので、めでたしめでたし、です。
どなたかの参考になるかもしれないので、ここに記しておきます。(^_^;)

I-O DATA Bluetoothアダプター Class 2対応 4.0+EDR/LE対応 USBアダプター USB-BT40LE(@Amazon.co.jp)

タスクバーそのものがランチャーでもあるという追記

Win7以降では、タスクバーがランチャーでもある

前回の記事について、思わず「なるほど」と納得した指摘が来たので、ここに追記しておきます。

前回にスタートメニュー右側のタイル空間がランチャーとして便利だという話を書きましたけども、そもそもWindows10には(※Windows7からある機能ですが)タスクバー自体に任意のアプリをピン留めしておけるので、タスクバーそのものが「何もクリックしなくても常時画面内に存在しているランチャー」として機能していますね。

私もその機能を活用しておりまして、メインブラウザとかテキストエディタのような超頻繁にアクセスするソフトはタスクバーにピン留めしてあります。
この領域は他のウインドウに隠れることもないので、常に見えている、わりと理想的なランチャーとも言えそうです。また、左側から10個だけは、クリックのほかに[Windows]+[数字]のショートカットキーでも起動できます。

例えば下図が私のメインPCでのタスクバーですけども、青色下線のあるアイコン(黄色矢印より右側)は起動中、青色下線のないアイコン(黄色矢印より左側)は起動していなくてただそこにピン留めしてあるだけのソフトウェアです。(起動したら下線が付きます。)

Windows10のタスクバーにピン留めしたアプリ群

これらは全画面表示時を除けばほぼどんな画面状態でも1クリックで起動できるので、ランチャーとしてずいぶん便利ですし省力でもあります。
ただ、タスクバーの横幅には限りがありますから、あれもこれもとピン留めすることはできません。タスクバーの領域が不足するとタスクバー内で上下のスクロールバーが出てしまって、逆に不便になってしまいますから。

なので、「(第2の)ランチャーとしてスタートメニューの右側タイル空間が便利だ」という話を書いたわけです。

……しかし、

そもそもそんなにたくさん使わないライトユーザが大半なのではという指摘

「そもそも、そんなにたくさんのアプリを使わない人間の方が多いのだから、第2のランチャーなど要らないのだ」という指摘を受けました。(笑)
なるほど! たしかに、そうかも知れません。(笑)
世の中の多くのPCユーザはライトなユーザでしょうし。(この記事を読んでいる方々は全然ライトではないと思いますが。)

そして、そういう人々はそんなに多数のウインドウを常時開きっぱなしであれもこれも同時に操作したりしないので、「第2のランチャーとしてはデスクトップにアイコンを置いておけば充分」なのだと。
なるほど! その点には思い至りませんでした。(^_^;)

私にとってデスクトップってそんなにアクセスの良い場所ではないんですよね。
付箋アプリを利用しているので付箋が常時デスクトップに貼り付いていますからその下にはアイコンを置けませんし、一度何かの作業を始めれば基本的に画面は端から端までウインドウで埋まりますから、デスクトップが見える機会は(PCの再起動直後とか)そんなに多くありません。
私もデスクトップに多少のアイコンは置いていますが、あまり数は多くありません。せいぜい両端にちょっと置いてある程度です。
デスクトップがそこまでアクセス良い場所だとは思っていなかったので、なおさらスタートメニューの右側空間が便利に感じられたのでした。(※たいてい左手はキーボードにありますから、キーボードの左側の[Windows]キーを押せばすぐ出てきます。その場合、マウスポインタはたいてい画面の中程にありますから、よく使うソフトほど画面中央付近に配置しておくとすぐ押せて便利です。)

というわけで、「第2のランチャーはデスクトップで充分だ」という点は、目からうろこの指摘だったのでした。(笑)

なるほど。
そりゃ人々が「スタートメニューの右側なんて使わないよね」と言うわけだし、Microsoftも「タイルはもういいか」と考えるわけです……。
(だからといって、便利に使っているユーザも居るのわけですから、既にある機能をわざわざ削減しないで頂きたい気持ちに変わりはないのですけども。)

▼Windows7でのタスクバー改革は成功だった

そういう点では、Windows7でタスクバーにアプリをピン留めできるようにした仕様は、めちゃくちゃ成功している機能だったのですねえ。
Windows10のデフォルト設定で、Cortana検索窓がタスクバーの左側空間をごそっ……と消費しているのは頂けませんが。(もちろん消せば良いだけです。)

もはや当たり前な存在になりすぎて明確には意識していませんでしたが、Windows7以後のWindowsではたしかにタスクバーそのものがランチャーでもあるのでしたね。

ただ、タスクバーにアプリを「ピン留め」できるようになったのはWindows7からですが、WindowsXPにも「クイック起動バー」という機能があって、アプリの極小アイコン(たぶん16×16)をタスクバーの端に置いておくことはできたのですけども。
そういう意味では、昔からそういう極小ランチャーは公式機能として存在していたわけですね。(^_^;;;
ただ、当時は画面が今よりも遙かに狭かったので、そこにたくさんアイコンを置くとすぐにタスクバーの表示空間を圧迫してしまう問題はありましたが。

▼もうちょっとピン留めしていても良いかな……

そういう空間節約みたいな習慣的な意識が私の中に今でも残っているのか、「タスクバーの空き領域はできるだけ広く確保しておこう」と無意識のうちに考えてしまっていたのかもしれません。

私がタスクバーにピン留めしているアプリは5つだけなのですが、よく考えたらもうちょっと多くピン留めしていても良さそうな気もしてきました。今はメインの画面幅が2,560pxあるのですし。
左側から10個までは[Windows]キー+[数字(1~0)]のショートカットで起動できることを考えれば、10個はピン留めしていても良い気もします。

タスクバーにピン留めする方法

なお、タスクバーにピン留めする方法はとても簡単で、

  1. まずピン留めしたいソフトを起動してから、
  2. タスクバーに表示されたアイコンを右クリックして「タスクバーにピン留めする」を選択するだけです。

並び順はタスクバー上でアイコンを左右にドラッグすれば自由に変えられます。

なお、Windows10ではデフォルトでタスクバーに大きなCortana検索ボックスが鎮座していると思いますが、あれは個人的には邪魔なので消しています。
ブラウザが起動していない状況はあまりない上に、どうせ検索するなら履歴の残るブラウザの検索窓を使いたいし、何よりEdgeで検索はしませんので。
PC内部の検索はあの窓を使わなくても、スタートメニューが表示されている状態で(どこにも入力欄が見えない状態でも)いきなりキーを打てば検索できます。(その場合はスタートメニューの下端に臨時の検索窓が現れます。)

というわけで、そういえばタスクバーはランチャー機能も兼ねていたな、という話でした。^^;

Windows10スタートメニューの右側タイル空間はランチャーとして便利だった

スタートメニューのタイル空間は、カスタマイズしさえすれば便利に使える

Twitterのトレンドに「Windows11」の話題が出ていたので、Win11リリース関連のツイートを眺めていましたら、「Windows10スタートメニューの右側は全然使わないよね」的な意見があって、それに賛同が多くて驚きました。あのタイル領域は、端をドラッグすれば領域を拡張できるのですけども、充分にスペースを拡張してからそこに自分の好きなようにアプリを配置しておけば、[Windows]キーを押すだけで開くランチャー(=アプリを簡単に起動できるアプリ)としてすごく便利なのですが。

Windows10スタートメニューの右側にあるタイル領域は、[Windows]キーを押すだけで開くランチャーとしてすごく便利。

デスクトップにアイコンを並べれば良いではないかと思われるかもしれませんが、デスクトップにアイコンを並べている方法だと、ウインドウをたくさん開いているときにはデスクトップへアクセスするのが面倒(いや、デスクトップ自体にはタスクバーの右端の端をクリックすれば「開いている全ウインドウ」を一気に最小化できるのでアクセスするのは簡単なのですけども、その方法でデスクトップを表示してから何らかのソフトを起動させてしまうと、最小化されたウインドウを元に戻す操作が面倒くさい)というデメリットがあります。しかし、スタートメニュー右側のタイル領域を活用する方法なら、スタートメニューを表示するだけでアクセスできますから(キーボードの[Widnows]キーを1回押すだけで開く)既存のウインドウに影響を及ぼさずに開けるランチャーとして、とても楽かつ便利に使えます。

それに、デスクトップにアイコンを並べるのとは異なって、区画ごとに任意の名称をテキストでつけて表示できるので、アプリをカテゴリ分けして掲載しやすいメリットもあります。掲載サイズを小(縦横半分)・中(デフォルト)・横長(横2倍)・大(縦横2倍)の4通りから選択できるので、あまり使用頻度の高くないアプリのアイコンは小さく掲載しておくとスペースの節約になります。さらに使用頻度が低いなら、重ね合わせることで名前を付けてフォルダのようにまとめることもできます。その辺も(デスクトップにアイコンを並べるより)便利です。

なお、このタイル空間については、2016年にブログ記事「Windows10のスタートメニューは面積を縦横に大きく広げてアプリを一望できるようにすると便利」でも書きました。その記事に掲載してある画面イメージを見ると、当時のバージョンのWindows10だと全体にタイルが青色っぽいですね。今のバージョンのWindows10では、もうちょっと落ち着いた配色になっています。(どちらにしても、「カスタマイズしさえすれば」便利なことに変わりはありません。)

▼活用方法をうまく提示できなかったことが原因?

しかし、このスタートメニューの右側タイル領域はあまり活用されていなかったのでしょうかね?
MicrosoftがWindows11で廃止すると決めたことからしても。

Windows10でMicrosoftの失敗があるとすれば(たくさんありますけども)、スタートメニューの右側のタイル領域を有効活用する方法をユーザに分かりやすく提示できなかったことかもしれません。デフォルト状態ではかなり狭い空間になっていますが、もっと右側に余った空間を見せておいて「ここに好きなようにアプリをピン留めできますよ」と示しておくとか何かしておいた方が良かったのではないでしょうかね……。

新規インストールと同時にタイル領域に自身(アプリ)をピン留めするソフトウェアがあってもおかしくなさそうに思うのですけども、そういう動作はMicrosoftが許可しなかったのでしょうか。インストールするとアイコンをデスクトップに配置するソフトウェアは多数あるのですから、同様に、タイル領域にアイコンを出すソフトウェアがあっても良さそうですけども。まあ、その動作が便利か迷惑かは人それぞれ使い方次第ですけどね。^^;(一般的な行儀の良いインストーラのように、タイル領域にピン留めしておくかどうかをインストール時に尋ねてくれとなお望ましいですが。)

あとは、もうちょっと配色の自由度があっても良さそうだとも思いましたけども。アプリによってはあらかじめ設定された背景色でアイコンが表示されるのですけども、そこまで凝った設定をしてあるアプリはそんなに多くないので、基本的にはデフォルトの配色で表示されるのですよね。この辺をユーザが好きなように設定できれば、もっと良かった気はします。

なお、一応の目玉機能の1つっぽかったライブタイルの仕組みは、天気アプリとニュースアプリくらいでしか使われませんでしたね……。リアルタイムに伝えたい情報のないソフトウェアの方が多いでしょうから、そこは当然かな、という気はします。ただ、天気アプリを4倍サイズで表示しておくと、向こう5日分の天気を表示してくれるのはそれなりに便利でした。(先の画面キャプチャでも左上の方に出ています。)

昔々、WindowsXPからWindows7までのスタートメニューでも、よく使うソフトが自動で出てきたり、上端に自分の望みのソフトを固定できたりはしました。しかし、Windows10のタイル領域ほど広大な空間はありません。スタートメニューがランチャーとして本格的に便利に使えるようになった初のバージョンがWindows10だと思っていたのですけども、あっさりWindows11で消滅してしまうとは、なんとももったいない話です。(´・ω・`)

▼せっかくの機能を削減しないで欲しい

Windows11はまだ(Preview版以外は)リリースされていないので、最終的にどうなるのかは分かりませんけども、PC関連記事で伝え聞くところによると、Windows11のスタートメニューには、タイル領域もなければ、メニュー空間のサイズ変更機能すらないとか。これはかなりの改悪ではないでしょうかね……。

別にデフォルトの表示がそのように変わるのは全然構わないのですが。
要は、ユーザが以前の表示方法も選択しようと思えばできるようにさえしてくれていれば。

Windows10のスタートメニューのタイル領域を除けば、Microsoftは年々スタートメニューを改悪しているとすら思えます。

メニュー階層の分かりやすさの点では、Windows XP時代のスタートメニューが一番見た目にも操作感の点でも分かりやすかった気がします。サブ項目(サブフォルダ)がどんどん右方向に展開されていく構造だったので、見た目に階層構造が明確に分かりやすいです。

Windows7ではそれが横方向に展開されなくなってしまいましたし、Windows8ではタイルだけが強制的に全画面配置になってしまってめちゃくちゃだなと思ったのですが(^_^;)、Windows10では多少は持ち直しました。ただ、フォルダ階層が1階層にまとめられてしまう点(=スタートメニューの実体でサブフォルダを作成していても実際のスタートメニューの表示上では1階層にまとめられてしまう仕様)はそこそこ大きな問題だと感じていますけども。しかし、タイル空間はカスタマイズしさえすれば便利な存在です。

しかし、Windows11では、それもなくしてしまうのですねえ……。
ランチャーとして便利だったのだから、作業効率向上に役立つ機能だったのですけども。
Microsoftには、「ユーザ側に選択肢を残す」ということをもうちょっと考えて頂きたいです。(´・ω・`)

タイル領域へのピン留め操作方法

なお、特に説明するまでもない気もしますが、以下の操作でピン留めできます。

  • タイル空間を拡張するには、スタートメニューの右端や上端などをマウスでドラッグすれば良いだけです。
  • 任意のアプリをピン留めするには、スタートメニュー内のアプリ一覧から望みの項目を右クリックして、「スタートにピン留めする」をクリックすると、右側のタイル空間に現れます。望みの位置にドラッグして移動すると良いでしょう。
  • アプリのタイルサイズを変更するには、タイルを右クリックして「サイズ変更」を選び、サイズを指定するだけです。ライブタイル機能があれば大きくすることもできますが、たいていのアプリは「小」か「中(デフォルト)」の2択です。
  • 各タイル群の名称を変更するには、名称部分をクリックするだけです。何も名前が付いていないタイル群の名称を変更するには、タイル群の少し上(の何もない空間)をクリックすると入力できるようになります。
  • タイルとタイルを重ね合わせると、それらをまとめたフォルダにできます。

なお、スタートメニュー内に存在しない何かをタイルとしてピン留めしたい場合には、ショートカットをスタートメニュー項目内に加えれば良いです。詳しい操作方法は、「Windows10のスタートメニューの実体がある場所と追加方法」に書いています。

関連日記(追記):
タスクバーそのものがランチャーでもあるという追記(2021年9月20日)

2021年09月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

他の月

--- 当サイト内を検索 ---